はてなブックマーク開発ブログ

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はてなブックマークにおける現状でのスパム対策について

はてなブックマークでは以前より、新着エントリーや人気エントリーへの掲載のために行われる不正な行為を「スパム行為」とし、表示制限措置や利用停止措置の対象としております。

はてなブックマークにおけるスパム行為の考え方および対応について - はてなブックマークヘルプ

また、上記のような不正行為への対策にも継続的に取り組んでおりますが、対策の内容は可視化されづらく「十分に対策がなされていないのではないか」とのご指摘も多くいただきます。そのため、ご指摘に対する回答として、現時点ではてなが行っている対策について説明させていただきます。

「スパムが多いのですが、何も対策していないのではないですか」

現在はてなブックマークでは、通報や判定システムに基づき、1日に数百件~千件程度の記事をスパムおよびそれに準ずるものと判定しています。さらに、主に海外からの自動投稿スパムに適用されるホストごとのスパム判定や、ユーザーごとのスパム判定も含めますと、かなり大規模な対策を取っております。

ただ、判定したものすべてを非表示や利用停止にはしておりません。非表示や利用停止にした場合、その時点で「スパム判定された」という情報がサイトの運営者やユーザーから確認可能となります。その情報が、スパム判定の基準や閾値を解析し調査するためのデータとして逆用されることがあるためです。

そのため、現状では段階的にいくつかの表示制御を行っており、さらに、掲載の閾値を調整するよう集計段階での制限とするなど、判定や制限の内容が検知されづらいよう工夫をしています。見かけ上対応がなされていないように見えるものも、実際にはスパム行為の影響を下げるよう制限されている場合があることをご了承ください。

残念ながら、現状ではすべてのスパムを判定することは難しく、スパムの手法もより巧妙なものとなってきていますが、引き続き判定システムの改善を進めてまいります。通報や情報提供など、ご協力いただければ幸いです。

「人気エントリーやPR記事に怪しいブックマークが多いです。不正を許しているのですか」

特定のユーザー群が、PR記事など同一の記事ばかりをブックマークしているといった通報をいただくことがあります。

このような不自然な状況の要因と考えられるものとして、特定のURLにスパム目的でブックマークを行う際、カムフラージュのために無関係な記事も多数ブックマークして一般ユーザーを装う手法が確認されています。

その際、ブックマークするダミー記事として、人気エントリーやPR記事などトップページに掲載されているものが利用されやすい傾向があり、結果的に、これらの記事に不自然なブックマークが集まる、といった事態が発生していると考えられます。

また、ダミーブックマークを行うユーザーについては、共謀関係が確認され次第、スパムユーザー判定の対象としていますが、先述しました通り、判定による表示制御を、利用停止や非表示化ではない手法で行っていることがあります。見かけ上は通常通り表示されておりますが、集計の段階で制御されている場合があることをご理解ください。

さらに、このような状況をもって、はてながPR記事に対して特にスパムを認許しているといった風評がございますが、そのような事実はありません。スパムに関する判定基準はすべて同一であり、はてなとの協業関係の有無、はてなに対する広告出稿の有無、および有料サービスの利用の有無とは一切関係がありません。

「クラウドソーシングでスパム依頼を見かけましたが、何か対策していますか」

前項で述べたような手法でのスパムを行うにあたり、クラウドソーシングサイトを利用して、特定の記事にブックマークをさせる、あるいはそのためのダミーアカウントを作成するといった案件の募集が行われていることを確認しています。

このような案件については、発見次第通報をし、募集を停止していただいております。また、いくつかのクラウドソーシングサイトに対して、スパム行為に係る募集案件自体の監視についても申し入れを行っており、努力するとの回答をいただいております。

もし、はてなブックマークの不正利用を依頼する案件を発見された場合には、掲載されているサイトの運営者まで通報していただきますようお願いします。また、運営者による対応がなされない場合には、はてなまでご連絡ください。

「スパムと思われる記事がありますが、対策されないのでコメントで注意します」

特定の記事に不自然なブックマークが集まっているように見えても、記事の投稿者やサイト運営者はスパム行為と無関係なケースが多数あります。先述の通り、スパム行為のカムフラージュのために、無関係な記事がブックマークされることがあるためです。従いまして、記事に対して、推測に基づいてスパムであると指摘せず、通報を行ってください。直接指摘をされますと、実際にスパムを行っている事実がなかった場合、サイト運営者に対する名誉毀損や業務妨害などの権利侵害行為となることがあります。

たとえ悪質なスパムであった場合でも、はてなブックマークのコメントで直接スパム行為を指摘することは、特に下記のような理由から効果的ではありません。

  • コメントはスパムを行っている記事の管理者によって非公開にすることが可能です
  • 管理者によりコメントが非公開とされれば指摘は無効となります
  • ブックマーク数は加算されますので、スパム記事に対してブックマーク数を与えてしまうこととなります


また、記事のタイトル変更により当該記事がスパムであると呼びかける行為もお控えください。タイトル変更のルールとして、変更は文字化けなどにより正常にタイトルが取得できていない場合に限定しており、元タイトルの改変は認めておりません。

通報に対して個別の回答はいたしておりませんが、確認の上、表示制御に反映しておりますので、ご協力いただければ幸いです。

「通報の方法が分かりづらいです」

下記をご参照の上、はてなまでご連絡ください。


これからも、不正行為を防ぎ、公平かつ有益な記事を掲載しやすくするため、改善を続けてまいります。ユーザーの皆様にも通報などを通じてご協力いただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。